
人々はイエスの遺体を引き取り、ユダヤ人の埋葬の習慣に従って、香料とともに埋葬用の布で包みました。イエスが十字架につけられた場所には園があり、その園には、まだだれも葬られたことのない新しい墓がありました。その日はユダヤ人の準備の日であり、その墓が近くにあったので、人々はそこにイエスを納めました。ヨハネ 19:40-42
この世の目から見れば、すべては失われ、すべては終わっていました。イエスのいのちは終わりを迎えました。その体は墓に横たえられ、入り口は石でふさがれ、従っていた人々は散り散りになっていました。この間、わたしたちの聖母はどこにおられたのでしょうか。
聖書は聖母がどこにおられたかを明らかにしていませんが、聖金曜日から復活の主日まで、聖母が目覚めて祈り続けておられたことは確かです。聖母は何よりもまず、その心のうちで目覚めて祈り続けておられました。生涯を通して、御子の神秘を絶えず思い巡らしておられたのです。御子の受胎、誕生、エジプトへの避難、幼年時代、そして公生活の一つひとつの瞬間を思い巡らしておられました。この一週間には、御子の苦しみとむごい死を思い巡らしてこられました。しかし、こうしてすべてを思い巡らす間も、聖母の汚れなき御心は確信と完全な信頼に満ちていました。その知性は御父のご計画の知恵を悟り、その心はご計画に全面的な同意をささげていました。御父のみ旨が完全に実現しつつあることを、聖母は一点の疑いもなく知っておられました。
あの聖土曜日、御子の生と死を祈りのうちに思い巡らしておられた聖母の心は、穏やかな胸の高鳴りと喜びに満たされていたことでしょう。御子の復活がどのように起こるのか、正確にはご存じなかったかもしれませんが、御子が間もなくご自分のもとに戻ってこられることを確信しておられました。聖母は、一瞬たりとも汚れなき御心に絶望が入り込むのをお許しになりませんでした。むしろ、御子のために目覚めて祈り続け、三日目に復活するという御子の約束が果たされるのを待っておられました。聖母は御子がそう語られるのを聞き、それが真実であると知っておられたのです。今、聖母がなすべきことはただ、目覚めて祈り、期待を抱いて待つことでした。
希望は、神からの超自然的な賜物です。それは単なる願望や楽観ではありません。希望とは、神がわたしたち一人ひとりの内に約束を与えてくださる賜物です。神がなさる約束は、そのみ旨を完全に明らかにするものです。神が約束を語られるのを聞くとき、わたしたちは信仰をもって応えなければなりません。
今日、この聖土曜日のいとも聖なる情景を黙想しましょう。多くの人が絶望と混乱に陥っていたときも、聖母は希望を抱き、目覚めて祈り続けておられました。栄光に満ちた出来事がなお待ち受けていることを、少しも疑わずに知っておられました。御子が救いの使命を果たし、助けを必要としてご自分に立ち返るすべての人に、新たな命を回復させようとしておられることを知っておられたのです。自分の人生における神の約束に、どのような希望を抱いているかを黙想しましょう。聖母の模範に励ましを受け、聖母の祈りによって自分を変えていただきましょう。神があなたのために偉大なことを心に描いておられることを、一瞬たりとも疑わないでください。信じる人にとって、復活はいつも、ほんのすぐ先にあるのです。
わたしの最愛の母よ、神である御子の復活を完全な希望のうちに待ち望まれたあなたと共に、わたしも目覚めて祈り続けることができますように。あなたの汚れなき御心に息づく、あらゆる徳の美しさを理解できるよう助けてください。あなたが耐え忍ばれた苦しみによって、その生涯のうちに徳が、ことに神に向かう希望の徳が完成へと導かれたことを、理解できるよう助けてください。
わたしの愛する母よ、わたしが自分の人生のうちに御子の約束を受け入れることができるよう、お祈りください。御子がわたしに語りかけ、完全なご計画を明らかにしてくださるとき、その声を聞くことができるよう、お祈りください。地上のあらゆる希望が失われたかに見えるときにも、そのご計画を信頼できますように。あなたの汚れなき模範に倣い、あなたの愛する御子をいつも信頼できますように。
安らいでおられるわたしの主よ、あの聖土曜日に墓に横たわっておられたとき、あなたは、約束の実現を待ち望んでおられた愛する母の心を、豊かな希望で満たしてくださいました。あなたはまた、わたしと、信じるすべての人に、人生の苦しみが終わりではないと約束してくださいます。あなたの復活はわたしの前にあり、あなたは、わたしの人生と、あなたを信頼するすべての人の人生を変えてくださると約束しておられます。人生でどのような十字架に直面しても、あなたの愛する母と共に目覚めて祈り続けるために必要な恵みを、わたしにお与えください。
母マリアよ、わたしのために祈ってください。イエスよ、わたしはあなたを信頼します。
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